阪大日本史

対策

ステップ① 歴史用語の暗記

日本史の学習で、最初にやるべきことは、歴史用語の暗記です。しっかり書いて覚えましょう。特に、難しい漢字や間違いやすい漢字は、メモ帳などにチェックしておきましょう。

ステップ② キーワードの確認

大阪大学の日本史入試は論述です。「主語・述語の関係」が間違っていたら、得点になりません。「歴史用語の時代」「法令と権力者」などをまとめましょう。

ステップ③ 教科書の熟読

教科書を熟読することで、歴史用語の「使い方」を確認し、論述パターンを増やしていきましょう。また、これをすすめて、センター試験の正誤問題も正解できるようにレベルアップをはかりましょう。

ステップ④~⑥ 論述対策

ここからは、論述問題に実際に取り組みましょう。過去問を徹底的にやりこむわけですが、論述問題はむやみやたらと書けばよいものではありません。また、解答例をみて、「書いた気」「書けた気」になっても実力はつきません。

2019年の入試問題を用いて、以下のように、段階を踏んで論述してきましょう。

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1.設問の要求を確認

各設問の「設問の要求」「条件」「パターン」を確認しましょう。

(Ⅰ)
問題 平安時代になると、日本古代国家の地方支配は、受領に大きく委ねられるようになる。10世紀において受領はどのように地方支配をおこなったのか、その後、受領の地方支配はいかなる変化の過程をたどったのか、具体的に述べなさい(200字程度)。
設問要求 受領の地方支配と、その後の変化について述べる。
条件 10世紀以降の変化の過程を述べる。
パターン 変化・過程
(Ⅱ)
問題 足利尊氏が発表した建武式目は、いかなる政治状況のもとで定められ、北条泰時が制定した御成敗式目とどのように性格が異なるのか、また、室町幕府は御成敗式目をどのようにあつかったのか、具体的に述べなさい(200字程度)。
設問要求 建武式目発令の政治状況と御成敗式目の扱い方について述べる。
条件 建武式目と御成敗式目の性格の違いを比較する。
パターン 説明・比較
(Ⅲ)
問題 慶安4(1651)年、幕府は末期養子の禁を緩めた。末期養子の禁の内容と、この緩和措置がなされた政治的・社会的背景について、具体的に述べなさい(200字程度)。
設問要求 末期養子の禁の内容と緩和について述べる。
条件 緩和措置の政治的・社会的背景を述べる。
パターン 説明・背景
(Ⅳ)
問題 第一次世界大戦後に、新たな国際平和維持機構として国際連盟が成立した。日本は国際連盟とどのように関わったのか、具体的に述べなさい(200字程度)。
設問要求 国際連盟と日本の関係について述べる。
条件 成立・関係を具体的に述べる。
パターン 説明
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2.設問の要求を確認

「設問の要求」と「条件」、「パターン」を確認すると、次に「構成」を考えましょう。「構成」とは「使用する用語の書き出し」や「論述の順序」、「論のつながり」を考えることです。まずは、「論じるポイント」を書き出してみましょう。

(Ⅰ)
ポイント ①人頭税から土地税の変化。
②国守の権限強化と地方行政の委任。
③郡衙機能の低下と土地経営。
④受領の横暴と国司苛政上訴。
⑤遙任の増加と目代・在庁官人による実務の請け負い。
(Ⅱ)
ポイント ①室町幕府が成立したときは南北朝時代であった。
②建武式目は施政方針である。
③足利尊氏の諮問にこたえる形式をとっている。
④御成敗式目は頼朝以来の先例や道理を基準とした武家法である。
⑤御成敗式目と建武以来追加について述べる。
(Ⅲ)
ポイント ①跡継ぎのいない大名は改易の対象であった。
②武断政治による牢人(浪人)の増加。
③将軍の代替わり。
④慶安の変(由井正雪の乱)が発生。
⑤末期養子の禁緩和の内容。
(Ⅳ)
ポイント ①パリ講和会議とヴェルサイユ条約締結。
②日本は国際連盟常任理事国(新渡戸稲造は国際連盟事務局次長)。
③旧ドイツ領南洋諸島の委任統治・協調外交。
④相次ぐ恐慌と満州事変。
⑤リットン調査団・国連総会決議への不満と脱退。
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3.構成

論述ポイントを確認したら、必要な単語を加え、短文を構築しましょう。

(Ⅰ)
短文 ①10世紀、名が課税単位となり、田堵から官物、臨時雑役が徴収された。
②国守が税率決定権を持ち、徴税を請け負った。
③国守が郡衙機能を吸収したため、郡司は田堵となり土地経営に専念した。
④巨利を得た受領藤原元命は「尾張国郡司百姓等解」で訴えられた。
⑤11世紀になると、任地に赴かない遙任が増加し、目代が留守所に派遣され、在庁官人を指揮して地方行政の実務を行った。
(Ⅱ)
短文 ①足利尊氏は光明天皇を擁立して室町幕府を開き、吉野の後醍醐天皇と対立した。
②足利尊氏は施政方針を建武式目として発表し、武家の慣習を無視した建武の新政を否定した。
③建武式目は中原是円が足利尊氏の諮問にこたえた内容であった。
④御成敗式目は頼朝以来の先例や道理を基準とした武家法であった。
⑤室町幕府は御成敗式目を基本法として継承し、追加法令を建武以来追加とした。
(Ⅲ)
ポイント ①江戸幕府は、跡継ぎのいない大名が急に養子を願い出る末期養子を禁止し、改易の対象とした。
②武家諸法度の違反者を改易する武断政治により牢人(浪人)が増加し、かぶき者とともに治安を悪化させていた。
③徳川家光の死後、幼少の徳川家綱が将軍に就任した。
④由井(比)正雪と牢人丸橋忠弥が幕府転覆を企てた慶安の変が発生した。
⑤江戸幕府は50歳以下の末期養子を認め、牢人発生の防止につとめて、社会秩序の安定を図った。
(Ⅳ)
ポイント ①第一次大戦がパリ講和会議におけるヴェルサイユ条約の締結で終了し、国際連盟が成立した。
②国際紛争の平和的解決をすすめる国際協力機関である国際連盟において、日本はイギリス・フランス・イタリアとともに常任理事国となった(新渡戸稲造は国際連盟事務局次長となった)。
③日本は国際連盟から旧ドイツ領南洋諸島の統治を委任された。また、幣原喜重郎外相による協調外交で、不戦条約などを締結した。
④戦後恐慌以降、恐慌に見舞われた日本では、軍部は協調外交を批判し、満州事変を起こした。
⑤斎藤実内閣は日満議定書で満州国を承認したが、国際連盟はリットン報告書に基づき、臨時総会で日本の満州国承認を撤回するよう勧告したが、日本は決議への不満から、国際連盟からの脱退を通告した。
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4.清書

上記のポイントをまとめて、指定語数で清書してみましょう。「起承転結」をこころがけ、必ず結論が論じられるようにしましょう。

まとめ

大阪大学の論述問題は、「歴史を分析して学ぶ」ということが重要です。単に歴史用語を暗記し、知っている用語を盛り込んだだけの論述とならないようにしましょう。そのためには、教科書を熟読し、「原因・結果」だけではなく、「影響・展開」もふまえた歴史分析をできるようにしましょう。

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